残酷系タイムリープミステリー、完結です。
頼みの綱だった千歳先輩が消滅してしまって、ついに綜士が主人公らしく活躍…かと思ったら、やっぱり肝心の部分は先輩にオンブに抱っこでした。用意周到な先輩が自身の消滅に備えて残した置き土産で示された、すべてを「無かったこと」にするための起死回生の一手とは…、うん、前巻の展開からこれしかないかな~と思っていた通りの手段でした。前巻からこっち、ちょっと先輩の「仮説」に頼り過ぎな感じがありますが…。

さて、ついに雛美の「嘘」とその理由の全てが明かされる今回。今までの「空気読めないバカ女」から一転、切なく一途な本当の彼女の姿が描かれ、一気にヒロインらしくなりました。逆に芹愛はなんか空気…。最後まであんまりいい所なかったですね。

人間のクズ的な性格だった主人公はこの経験を経て少しはマシな人間に成長を遂げ、最終的にすべてが収まって終了したわけですが…それなりに感動的でもありましたが… 

一番割を食ったのは雛美というよりむしろ緒美だろう、と…。流れから行けばハッピーエンドですが、「この世界の緒美」がないがしろにされたエンドだと思ってしまうのは私だけ?
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