鑑定のスキルしか持たなかったために冒険者になる夢を諦めていた主人公。ひょんなことから自分の能力が通常の鑑定ではなく「詳細鑑定」である事を知った主人公は、この能力を使って冒険者になることを決意して…

というわけで、異世界舞台の鑑定持ち冒険者もの。
主人公以外の鑑定能力がヘッポコなせいで「なんの能力もない」とみなされていた人たちが実は激レアの「使える」スキル持ちばかりで、詳細鑑定によって秘められた力を見抜いた主人公が彼女たちとパーティーを組んで快進撃!…という展開はお約束通り。ですが…、ボスクラスの魔物がアッサリ倒されすぎで盛り上がりも何もあったもんじゃありません。「こんな強い相手に勝てるわけない!」みたいな絶望感が描写されていないので、倒したところで爽快感も達成感も感じられませんでした。
一応事件はそれなりに起こるのに盛り上がらない、この構成の弱さと描写力の無さはいかがなものか、と思ったら「鑑定能力で調合師になります」の作者でしたか…。ある意味物凄く納得です。鑑定ネタ再び!というならもう少しオリジナリティというかヒネリを入れてきて欲しかったところです。なんか成長が感じられないですね…。
ヒーロー文庫って、なんかこういう「ちょっとハズレ」感漂う作者さん多いんですけど。仮にも商業作品としてお金取ろうというんだから、編集さんもっとちゃんと仕事して欲しいですね。
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