ウチの近所のスーパーの中にとっても評判の悪い青果店があるんです。
何が評判悪いって、とにかく愛想が無い所が。常連さんにはニコニコ応対しているんですが、一見の客に対してはめちゃくちゃ不愛想。頑固主人と愛嬌のある奥さん、という組み合わせならまだ救われますが、奥さんも全く同様の態度ときたもんだ。
並んだ果物に手を触れようものなら「触ったからには買ってや!」と喧嘩腰。商品の隣に「商品に触ったら買うように」という張り紙まである始末です。桃みたいに触られると致命傷、という果物なら当然の注意ですが、ちょっと触るくらい影響無さそうなものもオールアウトです。

店の一角では搾りたてジュースを飲めるコーナーがあるのですが、そこのテーブルには「ここは客席、荷物置き場じゃないぞ」みたいな貼り紙がしてあって、その言葉の選び方がまた喧嘩腰なものだから、ジュースを飲んでいるお客さんもほとんど見かけません。ウチの父もまだ孫が小さかった頃、ここでフレッシュジュースを飲ませてあげようと思ったそうなのですが、孫を座らせ持っていた荷物をテーブルに置いて「さて注文に行くか」と思った瞬間「そこ荷物置き場ちゃうで!」と怒鳴られ、注文する気を無くして帰ってしまった…ということがありました。

さて、しばらく前のこと。その店の店主が客に殴られて救急車が来た、と噂になりました。その噂を聞いた人の反応が…

「どうせあの店主が先にエラそうなこと言ったんだろ」

でした。その店の事を知る人全員、見事に同じ反応!暴力を振るった客を非難する人がまったくいませんでした。母に聞いたところ、母の知人も全員同じ反応だったとか…。

日頃の行いって、こういう時に出るよね…と思った瞬間でした。

いわゆる「いつか何かしでかすと思ってました」というヤツ。主に犯罪を起こした人に対する周囲の反応のひとつであるアレです。
せめて「そんなことする人だと思いませんでした」と言われるような生き方しよう…(←そこ?)



ちなみに後日談。先に暴力を振るったのは店主の方で、客は応戦しただけだったようです。
客商売としていかがなものか…。