神託によって魔王討伐の勇者パーティの一員になったものの、「反転」という謎の能力があるだけで戦闘力が皆無の主人公。戦えなくても何かの役に立とうと一生懸命だった彼女だが、仲間の一人によって奴隷に落とされてしまう。能力値ゼロであるため奴隷としても役立たずとして殺されそうになった主人公は、偶然呪われた装備を手にしたことで「反転」の能力の使い方を知り、同じく奴隷の少女を保護して冒険者として生きて行こうとするが…

というわけで、やたらと長くて軽めのタイトルに反して血みどろダークな話。
この手のタイトルの作品といえば、
役立たずとして追放されたメンバーが実はチートで悠々ライフもの
または
裏切ったパーティメンバーに対する逆襲もの
というのがパターンなので、そのどちらかだろうと思ったら、どちらとも微妙に違ってて、血みどろかつグロくてエグい話でした。あと登場する男は基本ゲス。女性陣はいい人多め…というかちょっと百合な感じが入ってますが。軽いタイトルと表紙の絵柄だけに釣られると痛い目見そうです。追放どころの騒ぎじゃないし。初っ端から顔に焼き印とか押されてるし(引)

場面場面では微笑ましい和みポイントもあるんですが、基本重苦しい展開が続きます。あと主人公が呪いの武器の特性でほぼ不死身なので、容赦なく致命傷受けまくります。女の子だからとかいう配慮無いです。かなり読み手を選びそうな作品ですね。
最低な人間が多数登場してますが、主人公がそれなりに交流を持つ人間は基本的に良い人なのが救いでしょうか…。「王都で気ままに暮ら」せるまでには相当険しい道が立ちはだかっていそうですが。一応ラストでは勇者パーティ全員が主人公の奴隷落ちに賛成していたのではなく裏切った賢者の独断専行だったことが主人公にも知らされるので、この先では主人公と勇者達との再会イベントなんかもありそうですね。