しがないアラフォー冒険者の主人公は崖から落ちて死にかけたのをキッカケに前世の記憶を思い出した。だがその記憶には殆ど意味がない。だってこの世界、他の転生者の影響なのか微妙に文明が発展してて料理は高度だし植物製の紙やポンプ式井戸も普及済み。一般庶民のハンパな知識じゃ知識チートは望めない。それより、記憶が戻るのと同時に目覚めたスキルの方がよっぽど重要!でも、このスキルって…触るか糸に繋いだ人形を自由に動かせるだけ?40歳のおっさん冒険者に人形劇をやれってか?

というわけで、「人形使い」という一見微妙なスキルが意外と戦闘にも役立つ”使える”スキルでした、という話。使えないと思ったスキルが実は、は定番のお約束パターンですが面白かったです。実は普通に人形劇も披露してて、その収入が今までの冒険者稼業の稼ぎより良いというあたりが切ないですね(笑)

人間の子供サイズのぬいぐるみがメイン武器というのが…可愛いと見るかシュールと見るか微妙(笑) と思ってたら、途中で戦力増強来ました。今度はカカシです。…って、うん、微妙(笑) 最後に鎧(フルプレート)が来て、ようやくお堅い仲間(物理的に)が出来るのかと思ったら、鎧単体では動かせず、結局ぬいぐるみが鎧を着るとか(大笑)
あと主人公に武器(笑)を提供している女性陣が揃いも揃って自分のぬいぐるみやらカカシやらに対する愛が重すぎて濃いですね。特にぬいぐるみ担当者の愛はドン引きレベルです。これ、主人公を恋愛方面でその気にさせるのは難しそうですよ?
でもクライマックスのスタンピード戦は熱くて良かったです。主人公が思いつく起死回生の一手もなかなか。あと各種スキル持ちの冒険者の皆さんもいい味出してました。最後の、主人公を救出に来てくれた飛行使いさん視点の後日談がとってもナイス。
うん、みんな迂闊で粗忽だけど、気のいい奴らだよね!



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