戦えないけど回復チートな主人公の奮戦記、第4巻。完結です。
なんというか詰め込み過ぎ!盛り込み過ぎ!の一言です。

女神に託されたまま放置になっていた伏線から生まれた聖獣というか精霊というか…な守護獣たちの話と、同じく放置になっていた「主人公の命を狙う勢力」の話を一気に回収して片付けているけど、物凄いハイスピードであっという間に終わるので、正直物足りないです。せっかくここまで引っ張ってきた伏線だったのに…。今回大きな分量を割いていた「白粉は有害」エピソードはその後の展開や人間関係に影響する訳でもなかった上、あちこちの作品で使われている新鮮味のないネタなんだから、これは思い切って全カットでその分を守護獣や刺客関連エピソードの充実に使って貰いたかったですね。

あと、今巻収録のエピソードの中で一番気になったのは呪い返しのエピソード。これ、せっかく「解呪」じゃなくて「呪い返し」という手段を選んだのに犯人放置で終了…スッキリしません!もしかしてweb版ではまだ続いているけど書籍はこれで打ち切りです、というパターンなのかなと思ってちょっとwebを覗きに行ってみたんですが、やっぱりwebではその後の話が存在するようでした。これは…書籍内で片付かない問題ならこのエピソードはさくっと削除して、その分をラストの盛り上がりに使うか、又は呪いの仕掛け人がラストエピソードに繋がるように展開をいじるか、ちょっと工夫してほしかったところです。webではまだ続くとしても、書籍としては最終巻ならそれなりのケリは付けるべきではないかと。
主人公に刺客が何度も差し向けられるけどワケわからん理由でアッサリ失敗、というのも今巻で一気にやるより毎巻のお約束に盛り込んでおいて、ラストの今巻で黒幕がついに業を煮やして…という展開になってた方が楽しかった気がしますね。今さら手遅れですが。

物語のキモである「誰かを治す」というエピソードも今回は物足りなかったし、全巻通して見て、一巻目が一番面白かったという結論にならざるを得ないかな…。


3巻はコチラ



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