紫の髪と瞳を持つ主人公。人間にはあり得ないはずのその色を両親に気味悪がられた主人公は、ついに家から追い出されてしまった。途方に暮れた主人公は、偶然出会った人の勧めに従って髪と瞳の色を変え、出自を隠して学園生活を送ることになった。その頃、主人公を溺愛している兄姉は主人公を追い出した家に見切りをつけ、主人公を探しに出奔していて…

というわけで、無能と思われ追放された主人公が実は最強系の話。設定が物凄く不自然でツッコみどころありまくりです。

無能な上に容姿が不気味だから追い出す、というスタートからしてまず不自然。だって主人公、王女の婚約者なんですよ?しかも王家側から望まれての婚約ですよ?格下の家の相手ならともかく王家に望まれた婚約で「この息子は家出したので別の息子にしてね」なんて、臣下の側から言えるわけがないでしょうに。「王家と縁続きになれると思ったから不気味でも我慢してたのに、婚約破棄されたから追い出した」とか「まだ口約束だけで実際に対面したことはないから別の息子を身代わりにしてもイケると思った」とかならギリギリ納得できなくもなかったんですが、王も王女も既に何度も主人公と対面していて、しかも王女が主人公にご執心、という設定になってるし…。身分社会がどんなものか調べもせずに「この設定なら流行りだよね」程度しか考えずに書いたとしか思えません。

さらに、主人公の髪と瞳は初代勇者と同じ色、という設定が後から明かされていますが、その情報が当の英雄の末裔である主人公の家に伝わっていないというのも不自然です。たとえ一般には失伝していたとしても、「勇者の家系」ということに誇りを持っている一族なら普通それくらい口伝ででも伝承しますよね?直系子孫の主人公家系だけがその情報を握っているというならまだ解るけど、王家だけが知っているという設定になっているのも不可思議でなりません。同じ追い出され展開にするにしても「英雄の再来だと思って期待してたのに無能だったから失望して追い出した」という流れならまだ自然だったのに。
まあそれを言い出したら「初代勇者」が伝承されているのに、その一番の特徴である「紫の髪と瞳」が失伝しているということ自体がなにより不自然なんですけどね!あり得ない色だっていうなら「勇者」を語る時真っ先にその色を語るのが普通でしょ?

結局、主人公を疎んでいたのは両親とそのすぐ上の兄だけで、他の人は使用人に至るまでみんな主人公の味方でした、という甘々展開で実家には没落フラグが立ちましたが、この辺りの展開もオリジナリティは一切ありませんし、何よりあまりにも設定が不自然すぎてダメでした…。続巻が出たとしても読みません。




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