コンビニ店員の主人公は仕事上がりに高校生たちに絡まれている最中に、その高校生たちを召喚する魔法陣に巻き込まれてしまった。「勇者と、そのクラスメイトと教師」という条件で召喚された彼らは女神による状況説明の後、様々な強力スキルを与えられて次々に異世界に旅立っていった。が、予定外の巻き込まれである主人公には付与するチートスキルは残っていない。能力を授けなければ異世界に送り出すことが出来ないルールのため、苦肉の策として女神が取った手段は「廃棄予定のクズスキルをすべて押し付ける」というものだった。かくして大量の廃棄スキルと共に異世界に行った主人公は定石通り「勇者ではないから」と追放されることになったが、交渉の末、生活に必要な知識と魔法を身に付けることに成功。町に出て冒険者として活動を始めたが…

というわけで、巻き込まれて異世界に来たけど廃棄スキルの有効活用で異世界生活が超順調な話。なかなか面白かったです。

廃棄予定のクズスキルが工夫次第で最強に、というのは定番ですが、ある程度お金が貯まったところで冒険者活動をスパっと辞めて魔導具店に商売替え、というのはちょっと珍しいかも。冒険者でも成功して一目置かれるようになってたし、このまま冒険者続けるんだと思ってました。

この主人公、接客技術でうまく隠してはいるけど基本的に他者を見下す所のあるイヤな奴だなと思っていたんですが、ラストでその辺りの事情については語られていました。無自覚じゃないんだったら まあいいや。表に出さないよう取り繕っているという自覚も自制も効いているわけなので、内心でどう思っていようととやかく言うことではないですね。

れっきとした勇者の一人なのに追放されてしまった主人公の姪は、これから主人公の指導のもと、定番通りにチートな成長をするんでしょうけど、他の勇者連中はこの先どう進むんでしょうね。そういえばコンビニにいた時に主人公に気遣いを見せてくれた子とか、あからさまに「今後関わってきますよ」フラグだと思ってたんですが全然まったく関わってきませんでしたね…。次巻以降で登場してくるのかな?


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