ギロチン回避を目標に自分ファーストを貫く主人公の言動が奇跡のように噛み合って、みんなが揃って幸福に導かれていく第2巻。早くも第一部の終幕です。ミーアぽんこつ可愛いよ!
相変わらず主人公の発言は実は中身カラッポのふんわり発言であることが多いんですが、周囲が一流の頭脳だらけだから勝手に「この発言の真意はこういうことか!なんという慧眼!」と超好意的な勘違いをしまくって、ぽんこつ姫君がどんどこ理想化されていってます。聖女かな?

でも、時々挟まれる元の時間軸の話を見ても、主人公は決して暗愚でも傲慢でもなく、むしろ間違いを指摘されたらそれが平民の意見であっても素直に受け入れて改善しようと努力する人柄だったことは明らかだし、何より言葉選びが絶妙なんですよね。「未来日記(笑)」という指標があるにしても、処刑コースへのターニングポイントとなる幾つもの場面で「どんな言葉を使って説得する(ごまかす)か」を考えてるのは主人公自身ですからね。そこで誰からも一目置かれる言葉が選択できるあたり、やっぱり人間としての根っこは善良な人なんだと思います。元の時間でも、ちゃんと間違いを指摘してくれる人に早いタイミングで出会えていたら、やり直している現在と遜色ないレベルまで尊敬を勝ち得ていたのかも。実際、好き放題していた前の時間軸でさえ彼女の助命嘆願をした人は少数ながら居たわけですしね。陰険メガネと内心罵倒していた相手の諫言もなんだかんだで全て記憶していたくらいだし、ポンコツではあっても地頭は悪くない、はず。ちなみにその陰険メガネの現在のメガネのレンズはすっかり曇りガラスと化してますが(笑)

ところで今回ついに、最大の難関である「大飢饉」への対策が完了したことで処刑の未来が変わり、未来日記が消失しました!正直2巻中盤の時点でここまで辿り着くとは思ってなかったのでびっくりしました。
…と思ったら、今度はアベル王子の国が革命危機!しかも、以前の時間軸の帝国も今回のレムノ国も、実は自然発生の革命ではなく陰謀だったそうですよ。急転直下で二度びっくりだ!
元の時間ではミーアの死後もその陰謀は続き、世界は荒れに荒れた模様…。今回その全てを未然にくじいたことは奇跡と評して差し支えない気がします!阻止した本人は無自覚ですが!

さて今巻で終われば素敵なハッピーエンドだったこの作品、実はまだ続きます。次巻では血染め日記に代わる「未来の指標」が登場予定…。今のテンポやノリの良さを失わずより面白い物語になってくれることを期待します。


ちなみに盛大に主人公をディスっている地の文が大人気のこの作品、コミカライズ版もおススメです!
なんといっても絵が可愛いし話の切り取り方も上手い。地の文の面白さに関してはナレーションが担当していますが、主人公に対して実にキレの良いツッコミを披露してくれています。初期はおとなしめだったけど回を追う毎にツッコミが冴え渡っていきますよ!今ならニコニコ静画で全話読めます。
来月の単行本発売が楽しみ!


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