「家」という日常の象徴であるべき場所で起こる様々な怪異。悩める彼ら彼女らに優しく手を差し伸べるのは霊能者でも聖職者でもなく、営繕屋さんで…?

というわけで、家にまつわる怪異がテーマの短編集。以前からずっと気になっていた作品ですが、やっと読めました。

怖ぇ…!めっちゃ怖い!「屍鬼」みたいな精神削りに来るような怖さじゃなくて物理的に怖い。ホラーとして怖い。でもそれだけじゃない。

なんというか、どの話も読み終わると凄く、救われた感じがするんですよ。怪異を力で捻じ伏せるんじゃなくて、「それはそれで在るモノ」として、生者に害を成さない形に収めてくれるせいでしょうか。根本の空気が凄く優しいです。
恐怖に震える人間も救われるけど、同時に、怪異を起こした側も救われている。そんな感じ。心に寄り添ってくれる、という表現がしっくりくるでしょうか。特に最初の「奥庭」のラストとか、とても静謐な美しさを感じました。

「ホラー」という言葉では括りきれない、穏やかな優しさに溢れた極上の短編集でした。
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