猫を助けて事故死した主人公。その猫が実は世界の管理人的な存在で、本来なら死ななかったはずの主人公を死なせてしまった代わりとして異世界で転生することに。望みのチートをあげると言われて主人公が選んだのは生産系スキル。憧れの鍛冶師になってのんびり暮らしたいという希望を叶えるべく、管理人の用意してくれた森の中の住居で、インストールされた知識を頼りに鍛冶師として生活をスタートしたが、熊に襲われた獣人女性を助けたりドワーフ娘が弟子入りしてきたりと思った以上に賑やかな毎日で…

というわけで、貰ったチートで苦も無く凄腕職人になって色々する話。
若返って異世界へ、というパターンですが選んだ年齢が30歳という微妙な所なのは良いです。確かに「ワケありだけど凄腕の職人」という設定にするなら10代や20代の若さでは不自然ですからね。といっても余生が短すぎるのもアレなので30歳は妥当なラインと言えるでしょう。

まぁ「気合い入れて作れば伝説級、手を抜いたら質の良い量産品レベルが出来る」というお手軽設定では人生かけて鍛冶に打ち込んでいる本物の鍛冶職人さんに対して申し訳なさすぎるので、もう少しくらいしっかり鍛冶に向き合う描写が欲しかったところです。初めて試しに作ってみた~、という段階からいきなり業物が作れちゃってますからね…。せめてスキルが馴染むまでは失敗もある、という感じにしてくれればもっと楽しかったのに。

ちなみにプロローグとエピローグでは主人公が鍛冶師として有名になった後のエピソードが楽しめます。冒頭の勇者と魔王の一幕は面白かったです。


鍛冶師メインに生産特化、のはずだったのに身体能力もあり得ないほど強くなっちゃってる主人公(お約束)ですが、自分で戦うことは滅多になく、戦闘も狩りも護衛兼鍛冶手伝いの獣人娘が請け負ってます。この完全な分業体制は信頼関係が仄見えて良い感じなんですよね。なんでも一人で完結する万能系主人公より親しみが持てます。あと、出会い運には恵まれてますね。今のところ主人公が出会うのは良い人揃いです。スローライフになっているかどうかはともかく、のんびりほのぼのした空気感は魅力的です。

今回は「スキルは極上だけど実は素人」な主人公の異世界生活手探りスタート編といった感じで、続いてもいいし、ここで終わってもいい、という感じでした。今の空気感が大きく損なわれるようなことがなければ続きも楽しめそうかも。






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