話の流れで聖者だの大賢者だの言われちゃってるけど、その人ただ害虫駆除したいだけですから~!という、害虫駆除蘊蓄がなにげに為になる話、第3巻。完結です。

面白かった!相変わらず見渡す限り変人だらけの作品ですが、そんな中でも主人公は突き抜けて変人ですね(褒め言葉)
主人公の、ナナメ上に突っ走った言動の数々に周囲の面々が敵味方問わずツッコミ入れまくりで笑えます。最終的に倒されることになる邪神ですら「我がヒトごときに」と言いかけたあと、「こんな変人に倒されるとは」とわざわざ言い直すくらいだから相当ですね(笑)
「腐食」なんていう物騒な能力持ちのチルルちゃんが一番純真無垢で常識人というあたりが何とも言えませんね。まさに一幅の清涼剤…彼女がいてくれて良かった(笑)

今回なんて、森の妖精の加護付きの剣を貰ったのに自然毒呼ばわりして煮出したりとかしてますからね!
いまだかつて、剣を煮たり、それで分離した加護の力を煮物のアク扱いしたりした主人公なんていただろうか…(爆笑) それを言うなら「煮たら分離する加護の力」ってなんやねんというのもツッコミたい所ですが、当の妖精も「過去にそんなことした奴いないんだから知らないよ」ということですので(そりゃそうだ)、そういうものだったらしいと納得するしかないですね。

そして今まで通り、魔王も邪神も害虫以下の扱いですね。
今回は「蚊」と「バッタ」という人類にとって最大最凶の敵と戦う展開になりましたが…、
あれ、人類の敵……
魔族は……?
というね。あまりにも自然に語られているのでウッカリ流してしまうのがポイント(笑)

主人公にとっては

害虫>>>(越えられない壁)>>>邪神・魔王>魔族

なんですよね。ブレないな…。知ってた!


さて今回は最終巻らしく(?)邪神を倒して、魔族もなんとなく解散みたいな流れになって大団円となりましたが、主人公にとっては魔王も邪神も害虫以下、そもそも気にも留めない存在なので、倒したからといって何が変わるわけでもないようです。この世に害虫がいる限り、今後も害虫駆除に命かけていくんでしょうね。やりがいがありそうで何よりです。

害虫ミニ知識なんかもあって楽しいシリーズでした。最後まで楽しかったです!


2巻はコチラ



人気ランキング参加中!