乙女ゲームの悪役令嬢に転生し、ゲームのようにヒロインを虐めたりしなかったのに冤罪かけられ婚約破棄、そして断罪。しかもゲームでは重くて国外追放…のはずだったのに何故か殺害されてしまった主人公。次に目覚めると、今度はそのゲームの続編(ただし未プレイ)の悪役令嬢に生まれ変わっていて…

というわけで、ゲームの悪役令嬢で断罪されたら違う悪役令嬢に転生してしまった主人公の破滅回避もの。
サブタイトルで「無自覚な愛され系」とか謳ってるから、二度目の転生では周囲から愛されまくる話になるものだと思ったら…婚約破棄された最初の転生とは違って婚約者との仲は良好なものの、無関係のはずの第二王子にまたもや冤罪で断罪。気の毒すぎますね。
あらすじでわざわざ「未プレイ」と強調してるくらいだから、ゲーム続編世界でどこに破滅フラグがあるか分からずワタワタするラブコメになるんだろうと思ってたのに、何だか違う方向に進んでます。
ただし、今回の人生では自分の境遇を打ち明けられる親友と信頼できる侍女、それに同じ転生者の継母と頼もしい面々に囲まれて、良い感じにゲームヒロイン&王子にざまぁできました。まあ、ざまぁ現場に主人公は不在なんですが。

それにしても前回の婚約者だった王子が国王として健在なタイミングで同じ国に転生とか、ヤダね~。そして周辺国でも乙女ゲームな断罪が繰り広げられてるとか、ヤな世界ですね(笑) 
ゲームスタッフ、続編作るにしても舞台の国を同じ世界の同じ時間軸に作りすぎ(笑)

ちなみに性悪ゲームヒロインはお約束通りの転生者…と思ったら、結構独自の設定でこっちの世界に干渉している子でした。時を変え国を変えて物語を引っかき回し続けていたわけか…これはタチが悪い。本人的には夢だと思っているからやりたい放題してたんでしょうが、彼女にはこれから手痛いシッペ返しを受けてもらうわけですね。まあ、それくらいできないと腹立つばっかりですからね…。

初恋の女の子をゲームヒロインと誤認して、初恋相手本人である主人公を冤罪で断罪してしまった王子にはざまあみろとしか言いようがないですね。いい気味!まったく、親子そろってどれだけの人の人生を狂わせているのかと。王族の無知は罪だとしっかり自覚して欲しいものです。

婚約者君は言葉は足りないけど主人公に一途な良い子だったのでちょっと可哀想かな?ちゃんと再会してやり直しができると良いですね。何が可哀想って、継母の方がずっと存在感があって良い所をかっさらっていったという存在感の薄さが気の毒なんですけどね(笑)

ところでこれ、一冊でちゃんと「ざまぁ」まで辿り着いているので読み切りとして成立しそうな話なんですが、何故か続いてるみたいなんですよね。最後の方で思わせぶりにチラ見せされる人物まで居るし…。実のところこの作品、面白くないわけではないけどタイトルから想像して「こんな話だろうから読みたい」と思った話とは大きく違っていたので、続きまで手を出すかと言われると微妙なんですよ。スッキリ一冊完結にする方が良かった気がしますね。





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