「悪魔のような伯爵」と悪名高い父のせいで、学園の嫌われ者として蔑まれ婚約者にも蔑ろにされている主人公。そんな彼女の唯一の楽しみは特別な力を持つ”聖花”を使った聖花菓子を食べること。叔父からの誕生日のプレゼントに貰った、今まで見たことのない種類の聖花を使った菓子を食べた主人公は、その夜不吉な夢を見る。夢の中で彼女は隣国に国を売った父の罪を背負う形で投獄されていた。さらに、聖花の作用で人でも物でも声でさえ自在に遮断できるスキルに目覚める。そんな主人公に、聖花菓子を作った本人である甘い物好きな公爵が接近してきて…

というわけで、何も悪い事してないのに父親の悪行三昧のせいで苦労している主人公がせめて暗黒の未来くらいは回避したいと頑張る話。

タイトルのイメージから、ゲーム世界の悪役令嬢に転生した主人公が「恋愛よりお菓子よ!」と食欲街道ひた走る話かと思ったら、全然違いました。主人公がひたすら不遇な話でした。もっとこう、甘くて可愛い話かと思ったよ!
ちなみにタイトルの「お菓子」もどんなお菓子でもいいわけじゃなくて特別な高級菓子、聖花菓子限定みたいです。年に数度のお取り寄せと誕生日の贈り物でしか手に入らないそうです。いくら食べても太らない、という特性が魅力なんですってさ。うん、まぁ…それは確かに魅力的なお菓子ですね…。


主人公は転生者というわけではないし、ゲーム世界でもないようです。とはいえゲームっぽくはあるんですよね。「婚約者の浮気相手(ヒロイン?)が特別なスキルに目覚めて救国の乙女なんて呼ばれるようになって、ヒロインに危害を加えた悪役令嬢(主人公)は破滅」という未来の流れはいかにもゲーム。主人公が知らないだけで本当にゲーム世界である可能性も皆無ではない感じです。さてこの世界の真実はいかに?

というか、主人公の父親、最悪ですね。普段は娘の存在なんて忘れているくせに自分の都合次第で便利に利用しようとするし、未来(予定)では国を売った罪を娘に擦り付けて自分は別の名前でちゃっかり他国の要人に収まってるとか、最低ですね。ざまぁ展開になるなら婚約者より父にこそ痛い目見てもらうべき!いえ婚約者も浮気相手も大概なんですが。

主人公は聖花の見せる夢がどうやら実際に未来に起きる出来事らしいと気付いてから、スキルの力を利用して「呪いをかけられ役立たずになった娘」というポジションを手に入れ、伯爵家から離れることになんとか成功しました。この主人公、結構柔軟な考え方してますね。ブロックスキルなんて唐突に降ってわいた力なのに、使い方をよく工夫できてると思います。公爵達も主人公に対して多分に同情的だし何かと力になってくれているので、明るい未来を迎えるためにとりあえず第一歩、という感じです。

そして、そこで終了です。…だから!続き物ならそう解るようにしてくれと何度も…ッ!
一冊かけても起承転結のようやく承、というくらいまでしか進まないのでもどかしいですよ!






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