幼馴染同士で組んだ特級探索者の一員だったが、支援魔導士の中でもショボい能力しか無い役立たずとしてパーティをクビになってしまった主人公。自暴自棄になって一人で迷宮に飛び込んだ主人公だったが、そこでレベルアップし、”全能力100%アップ”というとんでもない支援能力を手に入れる。迷宮で助けた新人探索者サラと新たにパーティを組んだ主人公は二人でクエストに挑戦する毎日を送っていたが、ある日、元のパーティが依頼に失敗し、幼馴染の一人ミカが迷宮に取り残されたと知って…

というわけで、追放された主人公が最強能力を手に入れる定番話。

元仲間達は同じ村で育った幼馴染だという割に、人間関係がドライな気がしますね。ミカもあんまり好感の持てる子ではないです。一応主人公が追放される時には「主人公は決して無能ではない」と擁護してはいたんですが、他の仲間に「じゃあ一緒にパーティ抜ければ」と言われても、それは拒否なんですよね。そのくせ主人公がいなくなった後はずっと不貞腐れてパーティの空気を悪くしていて、もう一人の女性メンバーじゃないけど「そんなに不満なら何で主人公と一緒に出ていかなかったの」と言いたくなるレベルです。
後に指摘されていたけど、ミカは結局自分だけが大切で”悲劇のヒロイン”気分に浸ってるだけの子ですね。ちっとも魅力的と思えない。
主人公が一番苦しい時期に救ってくれたのは現在パーティ組んでるサラなのに、ミカが好きだと言っちゃう主人公も何かなぁ…。いや幼馴染として楽しい思い出も共有してるし昔から好きだった、というのも理解はするけど…なんだかサラが蔑ろにされすぎていて残念。ミカ救出作戦以降は出番すら無いですからね。サラにはもう少しフォローエピソードが欲しかったところです。

キャラとして魅力的だったのはミカの救出のために臨時パーティを組んだ面々ですね。彼らは凄く気持ちのいい人柄です。あと迷宮オークのアニキ(笑)
森にいるヤツと違って迷宮のオークは温厚で紳士的、って結構斬新な設定です!まぁその理由は最後の方で明かされる、迷宮最深部に隠された秘密に関わるんでしょうが。


元仲間達には変な火種が投下され、主人公の元には迷宮で出会ったバトルジャンキーな魔人が合流してにぎやかに…と、いかにも「続きあります」という空気を出して終了した本作ですが…嫌いなタイプはギルマス、あとミカなんで、彼女たちが今後も幅をきかせてくるのかと思うとちょっとヤな感じです。どうせなら臨時パーティの面々とこの先も一緒に、という流れになってくれた方が好みの展開だったかも…。





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